樹脂ライニングとは、構造物としての強度は他の材料(母材)が受持ち、耐食性を樹脂塗料の塗布・FRPの内張りで維持するための施工方法です。

ライニングひとくちメモ

ライニングとは?
既存の構造物に対してその表面または内面に、異質の皮膜を施す工程をさします。
ライニングの目的
既存の構造物では得られない性質、あるいは弱点の保護があげられます。
例えば、鉄は硬くて丈夫ですが酸に弱く錆びやすい。そこで耐酸性に優れた樹脂ライニングを施せば、硬くて丈夫な耐酸性にも優れた構造物が出来あがります。
ライニング材の種類
FRP(不飽和ポリエステル・ビニルエステル・エポキシ)・弗素樹脂・塩化ビニル・ゴム・カーボン・フラン等があり、当社のメインはFRP樹脂ライニングでありますが、30年のライニング実績から大半のライニング材に対応出来ます.

東洋コンポジット(株)は特にFRP防食ライニング工事に卓越した技術と実績を持つています。
ライニングの母材としては、コンクリートと金属(主として鉄)とがあります。

コンクリート防食ライニング

コンクリートそれ自体は強固な構造物ですが、接触するガス、液によっては早期に脆化します。

下水処理場の各種槽、水路の気相部は発生した硫化水素ガスの硫酸化によってコンクリートが腐食、
崩壊するので、当初より防食ライニングが施工されています.

一般企業のコンクリート製薬品溶解槽、廃液槽の防食ライニングの事例も多くあります。

浄水場の沈殿地、ろ過池の構造物も永年使用による減肉、亀裂、鉄筋腐食によるコンクリートの
剥落などがあり、延命の為のメンテナンス工事や全面防食工事が行われています。

当社は上、下水道関係のコンクリート槽を始め、貯槽類の防液堤などコンクリート対象工事実積が
豊富で、躯体の診断結果をふまえた最適の防食材料、工法を選定し、厳密な作業管理の下に
作業遂行し、ユーザー各位から高い評価を得ています。

関西国際空港内下水処理施設

防食材料樹脂 : ビニルエステル系を主とし、エポキシ樹脂系他も取扱い.。
繊維 : ガラス繊維・有機繊維(ポリエステル・カーボン)他。
工法コンクリート防食指針{案}(日本下水道事業団 編著)に準拠した工法ですが、
ご使用条件に適合した防食構成をご提案しています。

FRPライニング工事事例 (抜粋)

①コンクリート強度測定②コンクリート表面接着力試験
③ プライマ-塗布④ FRPライニング
⑤ トップコート塗布⑥ ライニング完成

鉄製機器防食ライニング

化学反応機器、特に減圧または、高圧で使用し構造体強度の要求度の高い機器は鉄製として、 
その内面をライニングする実積も多くあります。

ライニング材
 FRP(樹脂/繊維)
 フレーク(樹脂/ガラスフレーク)

鉄製機器のライニングは耐食性能の優れた樹脂の選択と共に、水蒸気透過現象やライニング材と母材との
熱膨張率差などを配慮した被膜構成と接着性能の保持が重要な製品です。

技術的蓄積を背景とした設計能力を持ち、仕様に忠実な 『ものづくり』 に徹する当社は鉄製機器の
ライニングメーカーとしても信頼に応えています。

鉄製タンク内面樹脂ライニング施工例